さみだれていたもの

ニコニコとかTwitchでRTAをやっている人がブロマガから移転してきた感じのやつ

【ヴェント編】アンサガRTAの見方~これさえ知ってればそれっぽいこと言えるアンサガRTA基礎知識6~

シンチャオ(ベトナム語)、わいなぎです。サンキューgoogle
アンサガリレーのチームも決定し選手の皆さんは各チームごとに担当キャラを決めている最中のはずです。各選手の担当キャラ発表は4月26日(日)を予定しています、わくわくしててくださいませ。
今回はリレーの開幕を飾る(予定の)ヴェント編を解説していきます。通常プレイでは初心者向けのシナリオということですがRTAでは果たして・・・?

ヴェント編あらすじ
5年前、運び屋チーム「ラファール」のメンバーであった兄ブリズを亡くしたヴェントはその後を追い運び屋になった。初仕事の折、ワンダの運び屋ギルドでラファールが最後に運んだ荷の伝票を見せてもらうと「ロングシャンクのフーガの元にドラゴンハートというワインを運ぶ」ということが書かれていた。フーガに会えば兄の死の真相に近づけるかもしれない、と考えヴェントはロングシャンクへの運びの依頼を受けることにした。
彼が街道を走っているとやがて古びた城が姿を見せた、その中にいたのは怪しげな男女。とりあえず女を助けようと謎の男と戦うことにしたヴェントであったが、男は強くあっさり返り討ちにあってしまう。去り際に男、吸血鬼トゥースが呟いた言葉はこうだった。
「この血の味、覚えているぞ。お前の親族に敬意を表し、命は取るまい。もっと良い血になって来い。」
意味を図りかねるヴェント。しかしその直後、城の中で血の染みた原票を発見してしまう。それはラファールが最後に受けた依頼のものであった。兄の手がかりを探すヴェント、やがて彼は理解する。原票の血は兄ブリズのもの、兄はトゥースに殺されたのだ、と。

△ヴェント編デザイナーズノート。緑色で目に優しい。

運び
アンサガの中でもヴェント編でしか利用することのできないシステムであり、町から町へ荷物を運び報酬を受け取ることのできるシステムです。特定の町への運びを行うことでメインシナリオの進行や仲間キャラクターの加入イベントが起こることもあります。また一部を除き運び終了時にはパネル交換とショップラインナップの更新が行われます。

この「運び」の最大の特徴は回数制限がないということです。ヴェント編を除くアンサガの物語は主人公ごとに出現する町の最大数が設定されていて、一部主人公で特殊な方法を用いた場合を除きそこに存在するサブシナリオの数も限られます。サブシナリオ数が限られるというのはシナリオ終了時のパネル交換やその後のショップラインナップの更新に回数制限があるということです。しかしヴェント編のみ運びを繰り返すことでその回数制限がなくなります。これがヴェント編が初心者向けであると言われる所以です。
もちろんRTAではほぼメインシナリオを進行させる運びと最低限の仲間回収のための運びのみとなります。

△他主人公では入ることのできない運び屋内部。運びの難易度が高いとその分敵の数が増えモンスターランクも上がる。

RTAとしての特徴
まずはこちらをご覧ください。ヴェント編RTAのメンバーです。
ヴェント    LP16 技資質2
ティフォン   LP13 技資質3
フランシス   LP19 力資質4 技資質4(アタッカー)
バースト    LP22 技資質2
ゾル・ヤニー LP14 力資質5 技資質1(アタッカー)
オーベルベンド LP9 技資質2
銀の少女    LP15 技資質1

注目すべきは技資質の低さです。ティフォンとアタッカーのフランシスを除き全員が技資質1or2となっています。技資質が低いということは道中のエンカ処理の主力となる短剣攻撃や弓攻撃に十分なダメージを出せないということになります。さらにヴェント編では序盤にアンデッドが多く出現します。そのためアンデッド系の敵がいる戦闘での与HPダメージが極端に減少してしまう「アンデッド恐怖症」パネルを持つティフォンも戦力としてカウントし辛くなります。結果残るフランシスに弓を扱わせるプレイヤーも多いのですが、アタッカーであるフランシスが弓を使用すると体術履歴が積み辛くなるのが悩みどころです。

またヴェント編ではメインシナリオ「大事な荷を取り返せ!」と「騎士団への荷物」においてそれぞれ強力な固定モンスターが出現します。これらの固定モンスターは現在のモンスターランクによって出現するモンスターが変化します(多分)。当然モンスターランクが高いほど強力なモンスターが出現するため打開の時間はどんどん遅れていくことになります。

ヴェント編RTAにおいては、これらのエンカ問題がプレイヤーを悩ませることになります。序盤のエンカ内容次第でタイムが決定しやすいのがヴェント編RTA最大の特徴と言えることでしょう。

△真ん中にアンデッド恐怖症パネルを持つティフォン。このパネルがあるためにステータスボーナスの恩恵が大きいラインを組むことができない。

大魔道士の塔と影矢
ヴェント編ではニバコリナの町からメインシナリオ「大魔道士の塔へ」に挑むことになります。ここでは塔の魔封印を解除するために5体の固定モンスターから3体を選択して撃破する必要があります。RTAでは一般的に一番弱く撃破が簡単な化石鳥、高速ナブラを閃くための古龍、そして即死攻撃が有効なサーベルタイガーを撃破することになります。

このサーベルタイガーに有効かつ閃きやすい即死攻撃が弓技である「影矢」です。影矢は威嚇射撃のL4技、連射のL3技として閃くことが可能であり、閃きやすい方である連射から閃くことになります。閃き自体は本シナリオの前に打開する2つのシナリオの強力な固定モンスターたちと前述の化石鳥、古龍などで行うことができます。影矢がない場合はHPが7100もあるサーベルタイガーを高速ナブラ連打で打開する羽目になるためタイムを加速させる要因としてほぼ必須と言ってもいいでしょう。

余談ですが「大魔道士の塔へ」までで2本の高速ナブラが揃う確率も100%ではありません。揃わなかった場合はその後のシナリオでまた追加の強力なモンスターと戦う羽目になります。当然タイムも大幅に遅れるのでプレイヤーは塔で2本の高速ナブラが揃うよう祈ることになります。

△サーベルタイガーと影矢。味方の技資質は低くサーベルタイガーは回避が高いため即死発動以前に攻撃が当たらないこともしばしば。ちなみに筆者はこの画像を撮ったときムゾル・ヤニーが高速ナブラを閃かないままの打開となった。

ドラゴンハートをどう使うか?
ドラゴンハートはヴェント編限定の素材で武器に改造することができます。ドラゴンハート製の武器の特徴は4アビ目に超回復力というアビリティが付くことです。これはターン終了時にHPを大幅回復してくれるというアビリティです。そのためドラゴンハート製の武器(4アビ)を装備したキャラクターは敵からの攻撃でLPが削られにくくなります。RTA的にはやはり斧にするのが一般的で、ダマスクスの下位である鋼とほぼ同性能となります。

ドラゴンハートの特徴はもう1つあります。それは龍鱗以上に破格の値段で売却することができることです。当然その資金で斧や各種防具を揃えることができますが、武器にした場合と比べるとショップ巡りに時間がかかるため安定狙いの手法となります。

しかしヴェント編RTAは他に確定している金策ポイントがないためドラゴンハートを武器にすると最低限の防具すら揃えられないということもあります。ドラゴンハートを売却するか武器として利用するか、リレー本番ではどちらが選択されるかも注目ポイントとなることでしょう。

△ドラゴンハートの売却価格。耐久度を上げるとさらに価格が上がる。

暗闇と頭防具
ヴェント編カオス・ルーラーは前座からの引き継ぎ攻撃として下僕たち(全体攻撃・追加効果暗闇)を使用してきます。暗闇を受けると命中率が下がってしまうため、カオス・ルーラーのHPやLPの削り速度が低下し持久戦に持ち込まれて負ける、ということが多々あります。
この対策がメタルヘルムやスケールヘッドなどの頭防具です。これらの頭防具の多くは2アビ目に暗闇無効のアビリティを持っています。RTAでは最低限アタッカー2人分の頭防具を揃えられるかが勝利の鍵を握っていると言えるでしょう。

△暗闇無効付き頭防具。ショップのラインナップ次第では1アビのものが売られていることも多いがそういった場合は戦闘終了時の引き出しを祈ることになる。

またカオスルーラー戦そのものは下僕たちを連打されてLPを大量に削られる、ピュリファイや各種能力アップの補助術が一つもない、暗闇の命中率ダウン以外にも技資質の低さから弓攻撃のダメージが低いなどの理由でアンサガRTA全体の中でも負けやすい部類に入ります。


今回はここまでとします。次回は難易度が高いと噂のあのキャラを予定しています、お楽しみに。